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発展方程式は抽象的な物理系の発展則を記述する概念として導入されて以来,物理的な動機にとどまらず数学的な問題の解決にも幅広く用いられており,特に偏微分方程式論の発展には大きな貢献をなしている。また吉田耕作, 加藤敏夫,高村幸男をはじめとする日本人研究者の先駆的な研究が世界をリードしてきた分野としても知られている。この講演では,はじめに発展方程式論の基本的な考え方について説明し,発展方程式論のこれまでの展開について,講演者のできる範囲で解説したい。また講演者がこれまで取り組んできた研究,特にエネルギー消散構造を持つ発展方程式に対する変分的定式化について,基本的なアイディアとこれまでの展開について概観する。これらの研究は,Ulisse Stefanelli 氏 (ウィーン大) との一連の共同研究に基づく。
この議論は,KSS for Studies with Rendermanとの共同開催です。
群(あるいはもっと一般にホップ代数)の表現が2つ与えられれば,それらのテンソル積表現を定義することができる。この操作はある意味で結合的かつ単位的であり,表現の全体はテンソル積に関して『モノイド』になると言える。テンソル圏(あるいはモノイダル圏)の概念は,このような状況を定式化するものであり,数学や数理物理学の様々な領域において,理論を記述するための基礎的な枠組みとして重要である。
さて,与えられた代数系の表現を研究することは,代数学において極めて一般的な手法である。テンソル圏の場合もそれは例外ではなく,その『表現論』は非常に面白い話題である。本講演では,テンソル圏の表現論を概説するとともに,そのトポロジーなどへの応用についてお話したい。
まず準備として,テンソル圏と関連する概念について概説する。さらにテンソル圏の『表現』とその間の『繋絡作用素』の形式的な定義もここで与えることにする。
次に,EtingofとOstrikによって導入された『有限的テンソル圏』の表現論の基礎を概説する。重要な概念のひとつがexact module categoryである。これらの基本的性質についても言及するとともに,応用としてexact module category上の『Serre関手』を導入する。
ホップ代数上のモジュラー関数は局所コンパクト群上のモジュラー関数の代数的類似物として定義される。Etingof, Nikshych, Ostrik はモジュラー関数の圏論的類似物をexact module categoryの理論に基づいて導入した。ここでは上述したSerre関手の立場から彼らの結果を説明する。
モジュラー関数が自明であるような局所コンパクト群はユニモジュラーであると言われる。ホップ代数や有限的テンソル圏のユニモジュラー性も同様に定義される。もし時間が許せば,有限的ユニモジュラーテンソル圏の特徴づけとその位相不変量への応用などについてお話したい。
清水氏のテンソル圏に関する研究に関して,参加者間で議論を行います。
1994年のICM講演でコンセヴィッチは量子コホモロジーから深谷圏のホッホシルトコホモロジーへの閉・開同型を予想した。この予想はほぼ証明されている(コンパクトトーリック多様体の場合にAbouzaid・深谷・Oh・太田・小野)。
同様に,量子コホモロジーをシンプレクティックコホモロジー,深谷圏をwrapped深谷圏で置き換える事で,開版の予想が立てられる(Seidelほか)。
開版の予想が穴あき曲面の場合に成立する事を,Ganatraの判定条件およびAbouzaid-Auroux-Efimov-Katzarkov-Orlov,Bocklandtの計算に基づいて説明し,ついで2つの$S^2$の余接束のディスクバンドルを境界での接触手術したLiouville多様体の場合について議論したい。
概要に付いては,英語ページをご覧ください。なお,この講演は,KSS for Studies with Rendermanとの共同開催です。
概要に付いては,英語ページをご覧ください。
藤森先生の極小曲面に関する研究とCGとの関わりに関して,参加者間で議論を行います。当日の議論の後,参加者各自で資料を調べる際は,下記を参考にお願いします。
この議論は,KSS for Studies with Rendermanとの共同開催です。
廣瀬先生の数学における過去研究や,そこで扱う様々な計算手法の観点から,定義の確認,詳細に関する質疑など,時間を多めに設定し行いたいと思います。ご関心ある方はKSSの担当の世話人,長坂耕作までご連絡をお願いします。
廣瀬先生の数学における過去研究や,そこで扱う様々な計算手法の観点から,定義の確認,詳細に関する質疑など,時間を多めに設定し行いたいと思います。ご関心ある方はKSSの担当の世話人,長坂耕作までご連絡をお願いします。
安井先生の計算機分野における過去研究や,そこで扱う様々な計算手法の観点から,数学的対象を扱う様々なアルゴリズムにそのノウハウを活かすことは出来るかなど,定義の確認,詳細に関する質疑などを含め,時間を多めに議論したいと思います。ご関心ある方はKSSの担当の世話人,長坂耕作までご連絡をお願いします。
村井聡氏(山口大学)との共同研究。
正則CW複体(位相空間として球面である場合を主に扱う)の重心細分の面の数え上げについて、「cd 指数」の存在と言う非常に不思議な現象が知られている。これに関する結果で最も強いものは、指数の非負性を示したKaru の仕事であろう。彼の証明は、優れて可換環論的かと思われるが、それが十全に分かる形では述べられていなかった。今回、彼の手法を環論的に再構築することで、結果の一般化・精密化が得られた。 (時間の都合上、cd指数の一般論の入門と、我々の手法の基礎部分の紹介がメイン。)