1. 因子分析
    1. データの読み込み
      まず,csv形式と呼ばれる,個々のデータがコンマで区切られた形式の データファイルを読み込む.
      1. メニューの「データ」から, 「データのインポート」→ 「テキストファイルまたはクリップボードから」を選ぶ.



      2. 読み込んだデータに R 用の名前(データセット名)を指定して, ファイルの形式の詳細を指定する.下の例では,@データセット名が「Seiseki」, Aファイルの1行目に変数名があることをチェック,Bフィールドの区切り記号が カンマであること(フィールドとは,データファイルの列のこと), C小数点の記号がピリオドであること,を指定している.これらを指定してから, 一番下の「OK」ボタンを押す.



      3. 読み込むデータファイルを指定する.



      4. 読み込んだデータの中身を確認しよう. メニューの下にある「データセットの編集」ボタンを押すと, 読み込んだデータが表示され,修正もできる.データを見るだけなら, 「データセットを表示」ボタンでもいいが,そのボタンを押すと ハングアップする不具合があるみたいだから,押さないように.



        読み込んだデータセットは,6つの変数(no と Japanese〜English)を持つ23個のデータで 構成されていることがわかる.


    2. 相関行列
      まず,因子数を決定するために,相関行列,および,その固有値を調べよう.
      データセットの1番目の変数 no を除く部分は Seiseki[,2:6] で指定できるが, その相関行列は cor(Seiseki[,2:6])) とすると求まる.さらに, その固有値固有ベクトルは eigen(cor(Seiseki[,2:6])) で求められる. それを下のように,変数 e に入れたら,e$values で固有値が すべて表示される.




        1より大きい固有値は1個であるが,2番目の固有値も3番目以降に比べると 1に近い.また,5科目の成績を説明する因子として,1つでは少なすぎる と考え,2つの因子を選ぶことにする.

      1. クラスター分析(非階層的)
        つぎに,非階層的なクラスター分析を行う.
        1. メニューの「統計量」から, 「次元解析」→「因子分析」を選ぶ.



        2. 分析対象の変数(ここでは Japanese 〜 English の5個) を選び, 因子の回転をするかどうか,因子得点(スコア)をどの方法で計算するか などを指定して,「OK」ボタンを押す.ここでは, 因子の回転として「バリマックス」法,因子得点(スコア)の 推定法として,「回帰」を選んでいる.



        3. 因子数を決めて「OK」ボタンを押す.ここでは2因子.



        4. 出力ウィンドウに分析結果が表示される. 各科目の独自性(uniquenesses),因子負荷量(Loadings)などが 求められている.この結果より,第1因子は理科以外の総合的な 能力,第2因子は理科の能力に関連する潜在的な因子であると 考えられる.他の解釈を求める場合は,回転方法を変えて, 同様の操作をすること.



        5. 指定した方法で(ここでは回帰),各人の科目別の 因子得点(スコア)が推定され,それをデータセットに 格納されている.確認すると,以下のようである.



        6. さらに,入力ウィンドウに以下のように入力し,各データの 因子得点の散布図を描いてみる.